Choreonoidにおけるhrpsys-baseのRTCの使用について

不慣れな質問で申し訳ありません。
実は予見制御を用いた歩行パターン生成を用いたシミュレーションを試してみたいのですが、hrpsys-baseをPCにインストールした状態であればhrpsys-baseのRTCであるAutobalancerをChoreonoidにおいて使用することは可能でしょうか。
SequencePlayerやImpedanceController,TorqueFilter等の関連するRTCも含めChoreonoidでビルド出来ないかどうか試してみているのですが、Choreonoid本体のmake実行時に

testGaitGenerator.cpp:(.text._ZN17testGaitGenerator12parse_paramsEb[_ZN17testGaitGenerator12parse_paramsEb]+0xc85): `coil::split(std::__cxx11::basic_string<char, std::char_traits, std::allocator > const&, std::__cxx11::basic_string<char, std::char_traits, std::allocator > const&, bool)’ に対する定義されていない参照です

のようなエラーが出て先に進めていない状況です。現状エラーの原因が特定できておらず、それについては引き続き調査を進めたいと考えているのですが、仮にビルド・インストールが完了したとしてそもそもChoreonoidではhrpsys-baseのRTCは使用できないtという場合は他の手段を考える必要が生じるため、質問させて頂きました。
また、もしその他により良い方法などの心当たりがございましたらご教示いただけると幸いです。

環境
OS:Ubuntu 16.04.6 LTS hrpsys-baseインストール済, Choreonoid : 1.8開発版

産総研ヒューマノイドグループでは、Choreonoidとhrpsys-baseを組み合わせてHRP-2やHRP-5Pのシミュレーションをしていました。ですので少なくともChoreonoidでhrpsys-baseのRTCが使用できないということはないです。どちらも産総研で開発されたものなので、当然と言えば当然なのですが。

ただしヒューマノイドグループではhrpsys-baseをベースとした独自の制御システムを構築していて、Autobalancerは使っていなかったと思います。Autobalancerは確か元々東大のJSKの方が開発されたものなので、そちらでお聞きすると何か教えてもらえるかもしれません。

他の手段についてですが、二足歩行の安定化制御を行いたいということでしたら、産総研やJSKで開発されたソフトウェア以外にはあまり公開されているものはなさそうですよね。ROSでも二足歩行はあまりなさそうですし。

特に二足歩行にこだわりがないようでしたら、最近ROSのros_controlをChoreonoidでも利用できるようにする取り組みが進んでおりまして、ros_control対応のROSの制御用ソフトウェア資産を今後使えるようになるかと思います。こちらについてお知らせできるようになりましたら、この掲示板でもお知らせしたいと思います。

補足です。そもそも今回 ando-h さんがやりたいことは「予見制御を用いた歩行パターン生成」についてはご自分で実装されていて、そこで生成されたパターンをシミュレーションで試せればよいということでしょうか。

でしたらAutobalancerまで持ち出す必要はないかもしれません。

まず歩行パターンが力学的に妥当なものか(転倒しないものか)確認したいということであれば、Choreonoidでは「ハイゲインモード」というシミュレーション技法によってこれを検証することができます。

これはAISTSimulatorItemを使ったシミュレーションで、コントローラから関節の制御モードを「JOINT_DISPLACEMENT」に設定することで使用できます。

このサンプルとして、sample/SimpleController/SR1Walk.cnoid というサンプルがあります。このプロジェクトを読み込むと、“AISTSimulator-Position” という名前のシミュレータアイテムがあります。こちらを選択してシミュレーションを開始すると、上記の設定でのシミュレーションになります。

ハイゲンモードでは、「目標指令値が100%完全に実現される」ものとしてシミュレーションを行います。これは現実には不可能ですが、シミュレーションでは可能です。与えた目標指令による軌道が力学的条件を満たしているものでしたら、ロボットは転倒せずに歩行できます。

とりあえずそのようなハイゲンモードが利用可能ですが、やはり通常の制御方法で歩行安定化制御も入れたい、といったこともあるかもしれませんね。その機能がAutobalancerに相当すると思うのですが、こちらについては、近いうちに簡単なサンプルをChoreonoidで用意したいと思っています。現状のSR1Walk.cnoidのサンプルでは、上記のハイゲインモードではなく、PD制御で歩行するサンプル("AISTSimulator"でシミュレーションした場合そうなります)もありますが、そちらは安定化制御は入っておりません。このため動きはフラフラしておりますし、何か少しでも外乱が入ると転倒すると思います。このサンプルについて、簡易的な安定化制御のコントローラを導入できればと思っています。もしご要望があれば、そちらについて優先度を上げておきたいと思います。

お忙しい中非常にご丁寧に教えて頂き、誠にありがとうございます。

二足歩行ロボットのシミュレーション環境につきましてはインターネットなどで個人的に調べてもなかなかわからないことが多くて、困っておりました。貴重な情報を教えて頂きありがとうございます。
また、他の手段につきましてもchoreonoidと直接の関連性が薄い質問でありながらお答えいただき大変申し訳ありません。とりあえず今後はhrpsys-baseとchoreonoidを連携する方向で進め、hrpsys-baseのインストールが正常にできているのか確認し、トラブルシューティングを行ってみようと思います。

補足について
ありがとうございます。経緯としましてはパターン生成自体は自分で実装していたのですが、目標軌道や遊脚軌道などについては事前に計画しており、Autobalancerはそれらの生成に加えて逆運動学まで解いてくれるようなので試してみたいと思った次第です。

ハイゲインシミュレーションモードにつきまして、承知いたしました。リンクの位置を直接入力とすることができれば問題を簡単化出来そうなので、そちらの方も並行して試させて頂こうと思います。

また、簡易的な安定化制御のサンプルの実装予定につきまして、もしあれば当方としては非常にありがたく思います。もし優先度を上げていただけるということであれば非常に幸いです。よろしくお願いいたします。